子供の頃の記憶

今日も酔うかい?

どうも、酔いつぶれの妖怪である酔う怪こと「ヨイ」です。

物語のカテゴリーでは、お酒のお供に小話でも読みながら飲んで欲しくて作りました。

出てくる話は、自分の怖い話、不思議な話、変わった話などです。

聞いたものから完全オリジナルなもの、実体験まで様々なので、是非読んでみたください。

今回の話は 「怖い実体験」 です。 

では、どうぞ‼︎

物語のはじまり、はじまり。

これは私が小学校の頃に実際に体験した話です。

恥ずかしい話ですが、私は小学校を卒業するまで両親と一緒に寝ていました。今回はその原因になったお話です。

小学校に上がって自分の部屋とベットを買ってもらい、嬉しさの反面寂しさがありました。

その頃までは、当然両親と一緒に寝ていたのですが、自分の部屋ができたので自分一人で寝るようにと言われました。今考えれば、体も大きくなって親としても自分たちのベットが狭くなってきていたのかもしれません。しかし、習慣というのはなかなか抜けないもので、夜中に目が覚めてしまい、親の部屋に行っては一緒に寝ていました。

それから月日が流れ、小学3年生になる頃には一緒に寝ていたと言えど、週に2回ほどになっていました。一人で部屋にいることは多くはなかったですが、宿題をするために部屋の机に向かうなど甘えん坊だった私もようやく一人に慣れ始めた頃でした。

そんな頃、母親と一緒にテレビを見ていると、「バタンッ」私の部屋の扉が勝手に勢いよく閉まりました。時刻は夜の11時。小学生にしては少し夜更かし気味のこの時間。家には私と母親の二人だけ。普通の小学生なら震え上がるところでしょう。

しかし、当時の私は怖がっていませんでした。それもそのはず。マンションに住んでる人ならよくわかると思いますが、部屋の窓を開けておくと風で勝手に扉が閉まることはよくあります。私の母親は換気が好きだったので、よく部屋の窓を開けており、勝手に扉が閉まることは日常茶飯事でした。

扉が閉まると換気好きの母親は「部屋の扉開けてきて」といつも言います。空気の通りが悪くなるからです。この日もいつものようにそのセリフが聞こえ、当然いつものように扉を開けに行きました。

私の部屋は5畳ほどの旗地型で、扉を開けると、目の前にベッドが頭を扉に向けるように置いてあります。入り口からは見えないのですが、少し中に入ると部屋がひらけて右側に窓と机がある形でした。なので、扉を開けるとまず自分のベットしか見えなつくりです。

しかし、その時扉を開けた私の目に入ってきたのは、ベットではなく足でした。それも子供の足です。

その足を脳が認識して、理解する前に自然と私は顔を上げてしまいました。そうするとそこにはおかっぱの女の子が俯いて立っていました。服装は、昔の記憶でハッキリしませんが、和服かトイレの花子さんのような服でした。

その光景を見た私は、すごい勢いで扉を閉めて、一目散でリビングに走り、母親に「なんか居た‼︎なんか居た‼︎」と言いました。よく怖い話でゆっくり顔を上げてとか、表情を見るととか、そんなことを聞きますが、実際に体験すると、そんな余裕はなく反射的に逃げてました。気が付いたら逃げていた感じです。

私は泣きながら母親に「なんか居た」と言っていましたが、母親も怖いのが苦手でした。それこそ怖い話を父親がすると怒るほどでした。しかし、その日は二人しかいません。母親は「バカ言ってんじゃないよ」と言いつつ引きつった顔をしていました。

その後、怖いので30分ほどしてから、母親と二人で扉を開けに行くことになりました。

二人で意を決して開けたその先には、、、    何もいませんでした。

なので、多分見間違いだろうということになりました。それにも理由があり、私の部屋の枕元に、入り口側を向くように大きめの鏡があったんです。それで見間違えたということになりました。

正直モヤモヤしました。その鏡は私の腰くらいまでの高さしか無く、全身を写すことはできません。しかし、私が見たのは全身でした。なのでモヤモヤしていたのだろうと思いましたが、怖かった私は見間違いということで自分に落とし込みました。

話が進んだのは一週間後です。私が4つ上の姉と家にいる時に不意に質問されました。「あんたお化け見たことある?」

ドキッとしましたが「ないよ」と答えました。

そうすると、姉は「私この前見たよ」「あんたの部屋の前であんたの部屋の方見て立ってる女の子が居た」「でも、気が付いたら居なかった」と言われました。

姉はお化けなどを全く怖がらない人で、冷静に話されました。しかし、聞かされた私はパニックです。焦りながら詳しく聞くと、当時私が見た女の子と一緒の見た目でした。母はお化け嫌いでそういう話をするはずがないですし、仮にしてたとしても、私がその女の子の見た目について話しておらず、「なんか居た」としか言ってなかったので、そこが当てはまるはずがありません。

私が、もしかしたら見間違いじゃないのかもしれないと思った時に、この前感じていたモヤモヤに気がつきました。

それは、私が最初に部屋の扉を開けた時から、私は部屋の窓を閉めていないことでした。それもそのはずです。窓なんて開いてなかったんですから。では、なぜ窓は一人でに閉まったのか、、、

そう考えると怖くなり、当時の私は考えるのをやめて、無理やり見間違いに落とし込みました。

しかし、そのせいで一人では怖くて寝れず、小学校卒業まで両親と一緒に寝る原因になりました。

今では記憶も薄れてきて、流石に一人で寝ていますww

でもいまだに、風で扉が閉まったのを開けるときは、少しドキドキしてしまいます。

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